紫だちたる雲の細くたなびきたる blog

春はあけぼの(をかし)

だんだん武田某氏をdisるページになりつつある気が・・・(^^ゞ

江川紹子氏が上杉隆氏のデマを否定するように僕も僕のできることをしよう。それが福島によりそうことにつながるのかもしれない。ということで、武田邦彦氏のデマを否定します。徹底的に。

http://takedanet.com/2012/04/2015331_498c.html

この元記事になったページ(あと3年・・・日本に住めなくなる日 2015年3月31日)はTwitterでもいろいろdisられていたのであえて言及しない・・・

特にそのなかで多かったのは「科学的ではない」ということでした。そのほとんどのご意見は
1) 被爆が大丈夫だという結論なら、データがなくても科学的でなくてもよい。それは政府が言っていることだから、
2) 被爆が危険だという結論なら、誤差などに十分配慮して言わなければならない。それは政府に反することを言うことが禁止されているから、
というものでした。

・・・・???意味不明なんですけど?
「科学的でない」は多くの人が言っていました。実データをちゃんと出せ、と。でも「データがなくても科学的でなくてもよい」なんて言っている人をみかけたことがありません。
「誤差などに十分配慮して言わなければならない」は言っている人がいたと思いますが、「それは政府に反することを言うことが禁止されているから」は完全にあなたがくっつけた尾ひれでしょ?
自分が科学的じゃないといわれたことを政府の陰謀論にすり替えるとか、本当に良識を疑う。

科学的であるという根拠がこれ

1) データを取らずに自分の感覚だけである結論を出すのではなく、できるだけデータによることが大切(福島から離れた場所での精密な測定値としてはこれが初めて)、
2) 得られた結果が、それまで自分が考えていたことと違っても、データに基づく方を優先する(私の感覚でも増加率が少し高かったが、データはそうなっている)、
3) データからある結論が得られても、それだけで直ちに最終結論や行動は起こさない(これから多くのデータが出てくるはず)、
4) 福島原発から漏れた80京ベクレルは日本人一人当たりにすると、全員が死亡する可能性のある数値なので、長期的な汚染に気を配らなければならない(本来は政府や自治体、国立研究所等の税金をもらっているところの仕事)、
5) 今回が第一回の試算なので、誤差は大きいが、多くの人が線量率を測定すれば、誤差は少しずつ小さくなる。

1)は同意。2)も同意。3)も同意。(っていうかブログに書くっていう行動を起こさないでもらいたいものだ)4)が意味不明。5)も同意。

で、「あと3年・・・日本に住めなくなる日 2015年3月31日」とどう関係していて、あの文章のどこが科学的?
5)が全てなんですよね。1つのサンプルによるデータのみ、しかも2011/9月からのデータなのに2012/1月から2012/3月までのみを最小二乗法で近似って・・・誤差どんだけだよ!
「2012/1月から2012/3月まで株が上がってたから、このペースなら2015年3月には日経平均28000円ですね」って誰かがブクマで皮肉ってたけど、まったくこれと同レベル。
あと、相変わらず人口で割りたがるのな。80京ベクレルが均等に日本中に拡散したわけではないし、瓦礫を受け入れた自治体に拡散されるわけでもないし。大半は原発周辺数キロに降り積もったんでしょ?
デマをまき散らす方がよほど有害。

東京都世田谷区は子供を汚染地域(群馬県川場村)に連れて行くことについて「安全宣言」をしていますが、その根拠は群馬県立県民健康科学大学大学院・診療放射線学研究科の杉野雅人准教授が「2泊3日での平均被ばく線量は0.135μSv/hで、健康に影響を及ぼすものはない」ということを根拠にしています。

このような計算こそが「非科学的」なのです。つまり、被爆と健康の関係は「1年間でどのぐらい被爆するか」ということで、ある場所に2泊3日で行く子供が、「それ以外の場所で残りの363日をどのように過ごすか」を計算しないとどんなに曖昧であっても科学的な結果はでません。

いや、違うし。たとえば、世田谷で残りの363日を過ごすなら、平均被曝線量は0.135μSv/hもいかないでしょ。高くても10分の1とかそういうレベルでしょ。

つまり、1時間に0.135という数値は外部線量だけですし、そこで勉強する子供たちが他の時間をどのぐらいの被爆をしたり食材を選んだりしているかを考慮しなければならないからです。1年は8760時間ですし、外部線量以外の被爆もありますから、0.135*8760/1000=1.2ミリシーベルトになり、外部線量の限界0.4から0.5を大きく超えるからです。

0.135μSv/hの線量の場所にいる時間は、せいぜい3日なので、この旅行で受ける被曝量は0.135×72(時間)=9.72μSv=0.009mSv。外部線量の限界0.4や0.5にはまったく届きません。それ以外の時間は無視できるほど小さい線量の地域にいるのだから、武田教授の計算はきわめてナンセンスです。
内部被曝が無視できるほど小さいのはいうまでもない。現地でとれたキノコ類や湖の魚を食べさせないように注意は必要だろうけど。
※あ、武田氏の変換ミスみっけ。×被爆 ○被曝。全部間違ってるってことは確信犯なのかな?

准教授の先生は、専門家ですからこのブログに書いてある、広島、長崎の被爆とがんの関係の論文も読んでおられると思われますが、世田谷区が実施しようとしている教室にいく子供のなかに必ずがんがでるということになりますが、それに対して専門家として責任が取れないとおもいます。

そりゃ、子供の中に将来必ず癌がでるのはあたりまえでしょう。日本人の約半分が一生のうちに癌になるんだから。
論文の要約の中に「約0.5Sv未満の被曝量で放射線の影響の直接的な証拠はない」ってのを見落としている教授の先生に言われたくないよね。(0.5Sv=500mSvです。)

ただ、最後の一段落

特に子供と被爆の問題では、将来を考えるということで抵抗感が強いようです。それは日本人の大人は「原発の電気は欲しいけれど、核廃棄物は子供に任せる」という基本的な態度を変えないところにこのような問題が起こる真なる原因があるとおもいます。責任ある大人として行動して欲しいものです。すでに核廃棄物はどこにも行き場がなく、原発内に6万本も溜まっています。いったい、それをどうするつもりなのでしょうか?

には、ある程度同意。
電気を急に別のエネルギーから安定して供給するのは困難だから、原発の再稼働は、僕はやむを得ないと思っているけど、将来的には古い原発から廃止していくのがいいと思う(だから40年の寿命をさらに延ばそうとしているのには反対)。
一番の問題は核廃棄物の問題。最終処分場をどこにどう掘る?万年単位のスパンで見ると、地殻変動がない場所などこの地球には存在しない。鉄腕アトムのラストのように太陽にロケットで運ぶほうが現実的か?(打ち上げ失敗したら大惨事なのでそれも難しいよね)