紫だちたる雲の細くたなびきたる blog

春はあけぼの(をかし)

仕事帰りに

今日は徹夜覚悟で車で行ったのだが、ビル会社に夜9時位で追い出されてしまった。
と言うわけでドライブ。
博多から美の島→野間→大池通り経由で油山に抜ける。油山の展望台に行ってみた。アベックと家族連れで一杯だったのでそのまま車を止めずに山を下りてきた。
確か油山から荻の原峠に抜ける道があった筈、と思って行ってみた。油山観光牧場になっていて行けなかった。市民の森入り口から油山観音に抜けてさっき降りてきた道をまた下る。
なんかぐるぐる回ってるよなぁ、と思いつつ、桧原から柏原を抜けて荻の原峠へ。そしてそのまま那珂川町へと下る。
たまには山越えで神崎へ抜けて帰ろうと思っていたのだが…
所どころに凍結・雪、チェーン規制の表示が。まさかね。ここは信州じゃないんだし。それに四駆だから少々残ってる程度の雪なら大丈夫、と、タカを括っていたのだが、南畑ダムの辺りから徐々に路肩に雪が目立つようになってきた。
ま、まあ大丈夫。路面温度は2度だし凍ってはいないでしょう。と、脊振ダムの方へ抜ける道との分岐をパスしてそのまま突っ込もうとした。前にも一台いるし、大丈夫だよね。
甘かった。徐々に路面に雪が目立つようになってきた。まあでもなんとかなるでしょう。いざとなったらUターンすればいいんだし、とどんどん上って行くと、道の両側に雪が積み上げられていて道幅が狭くてUターンできそうになくなってきた。た、確かカーブでは道幅が広くなっていた筈、という記憶を頼りにそらに進んでみたが、道は狭く雪は深くなるばかり。
峠の向こう側は離合が難しいほどの狭い道だとわかっているので、このまま進むのはどう考えても無謀である。
決断したら早かった。ギアをバックに入れ、後ろが見やすくなるようにリアフォグをオンしてハザードを点滅させ、ブレーキとクラッチで速度調整しながらゆっくりと下がる。さっき前にいた車は途中でよけたので追い抜いていたのだが、かなり離れてはいるものの後ろからついてきていた。ワゴンRソリオか何かなのでおそらくFF。おいおい雪にはまったら抜けられなくなるで、などと気にしている余裕はない。まだ上りたかったら上ってよ、と自分の車を対向車線に入れ、眩しいだろうからリアフォグも消して待機。すると後ろの車もやばいと思ったのだろう、下がり始めた。四駆が走れない雪道をFFが行けるわけがないとでも判断したのだろうか。
なので、僕もバックを再開した。後ろの車が視界から消えるのを待ってリアフォグを付け、ゆっくり下がっていく。っとちょっと右に寄りすぎちまったい、と一速に入れて左にハンドルを切って前進しようとしたら、うぉーんと爆音を上げて5000回転くらいまでいっきに回る。でも車はほとんど進んでない。ってことはつまりスリップしてる!やばいって!明日も仕事があるのに!帰れなくなったらどうしよう。車を降りて周りの状況を確認してみた。やっぱりもう少し左に寄りたいなぁ。車に乗り込み再チャレンジ。ズルズルって逆に滑ってさらに右に寄ったし!ひょっとして本当にピンチですか?
落ち着いてもう一度周りを確認する。あと30センチくらいなら右に寄れる。ギアをバックに入れアクセルを心持ち親指で押さえるくらいの感覚で踏み、じわじわとクラッチを繋いでみる。動いた!よっしゃあ!車体がわずかに左に進んだのでハンドルをゆっくりと戻しとにかくゆっくりと後ろに下がっていく。おっと今度は左に寄りすぎた。坂道発進の要領でサイドを引き一速で前進。今度は前に進んだ、と気を抜いてクラッチを完全に繋いだ瞬間、ズルズルっとスリップして車が斜め向いたあ!
その後もズルズルと時々スリップしながら下がっていく。後ろにいた車が左一杯によけてくれたので対向車線から追い抜いて下がった。ふと前を見るとその車は左一杯に寄った状態からさらにギアをバックに入れて下がろうとしていた。いやそれ以上は無理だって。と思いつつ人を気にしている余裕がないのでじわじわとバックする。だんだん路面の雪が減ってきた。そして工事現場の入り口になっていて広くなっている場所に出た!よっしゃ!Uターンしてようやく雪道から脱出できた!
南畑ダムの辺りを下っている時にようやく考える余裕ができて思ったのだが、後ろにいた車は、ひょっとして避けてくれたのではなくて、雪にはまっていたのでは?!FFは特に上り坂でのトラクションが不足しがちだから、前進したくてもできずにずるずると左に寄っていったのか?
でも今更戻っても逆にミイラ取りがミイラになる可能性が高そうだよな。悪いけど自分でなんとかしてちょ!自己責任って奴?!とそのまま戻ってきてしまった。チェーンなしで雪道に突っ込もうなんぞ無謀な真似は二度とすまいと心に誓ったのであった。それにしてもげに恐ろしきは雪なりけり。