紫だちたる雲の細くたなびきたる blog

春はあけぼの(をかし)

どうする若者の日本語力

ってタイトルのNHKクローズアップ現代を見た。

洒落になりません。日本語力の低下。書く力だけでなく読む力も。漢字だけじゃなく言葉そのものを知らないらしい。
中学生レベルの語彙しかない大学一年生が3割。

例としてVTRにあがってた、
「差異」の意味がわからんで不良品出しちゃって、会社に100万円単位の損害って・・・・逆に意味がわからんわっ!
差も異もどちらも違っているっていう意味の漢字でしょ?
「ちがい」って意味以外に何が考えられるってのさ。
実は日本語力だけじゃなく想像力も創造力も欠けているんじゃないかい?

ちなみに辞書では

差異【さい】ちがい。へだたり。

(三省堂提供「大辞林 第二版」より)
となっています。

そりゃあ、法律用語みたいに、人を煙(けむ)に巻くためとしか思えないような難しい漢字を並べ立てるのもどうかと思うけど(最近は難しい漢字の代わりに長ったらしい横文字で、やっぱり煙に巻こうとしているけど・・・コンプライアンス法令遵守って書かんかい!)、やはり、読み易い文章を書くなら、適度に漢字を織りまぜないと・・・。

とりあえず、SE的には、あんまり仕様書に難しい言葉を使っちゃうと、プログラマが理解できなくてバグの温床になっちゃうかもよ、と。(中国にアウトソーシング(=外注)する仕様書並みに平易な言葉で日本人向けの仕様書も書かなきゃいけない時代がそこまで来てる?)
ま、相手が自分の会社の後輩とかだったら、「意味がわからん?ググッて調べんかぃっ!」と、ツッコミ入れるけど。

 そういえば以前、「文学は国語教育に必要ない」って意見に反論したけど、やっぱり、文学って国語教育に不可欠だよ。辞書を引くときって、例文がすごく重要なんだけど(意味だけわかったって使いかたがわからんかったら意味がない)、文学こそ素晴らしく良質な例文の宝庫。豊かな日本語を身につけるには最高の素材だと思う。

 クローズアップ現代では、若者が若いころから携帯メールやパソコンばかり使うことが日本語力の低下につながっている(だって脳味噌使わないんだもん)っていう視点で報道されていたが、どうなんだろう。たしかに、携帯のメールは、頭を使わない。大して推敲することもなく送信、はい終わり、だもの。
 でも、ブログとか書いてる人は違うよね。僕だってこの文章書くのに2時間くらいかけている(テレビ見ながらだから・・・って説もあるが(爆))。書いた後、プレビュー機能使ったりして何度も見直して、満足するものが書けたら投稿している。そうじゃない人もたくさんいるだろうけど、ちゃんと頭を使っている人だってたくさんいると思う。
 もちろん、今回の番組で実験していたように「手書きで文章を練るのが一番頭を使っている」というのはまぎれもない事実だろうと思う。やっぱり手書きでノートを取って勉強するのが一番頭に入る。だから秋の情報処理試験ではわざわざ単語帳買ってきていちいちそれに公式とか言葉の定義とかペンで書き込んだ。まあ、あの短期間では、よく勉強したほうかな・・。最後の方は掲示板とかにカキコしたりして、いろいろ逃避してたけど・・・。

 そんなわけで、小学生の英語教育義務教育化は大反対です。自分の国の言葉も満足に教育できてない文部(科学)省がバカな事言うな!って感じ。まあお前は「家出のドリッピー」でも聞いてなさい、ってこと。(またゴノレゴオチかぃ!)