紫だちたる雲の細くたなびきたる blog

春はあけぼの(をかし)

ガソリン税暫定税率?無くすのが当然じゃボケ

 1970年代のオイルショック当時、まだ舗装されていない道路も多かった。高速道路もまだ九州自動車道中国自動車道など(知識が西日本に偏ってて申し訳ない)すら全通してなかったわけで、日本の背骨に当たる道路を作るために、税金を取るというのは、まあ、仕方がないんじゃないかなぁと、思う。
 が。北海道を除く本土がすべて高速道路で繋がり、よほど人里離れた山奥でない限り道は舗装された道路になった現代、道路を新たに建設する必要は当時に比べればかなり減ってきているはずである。もちろん政府自民党が言うとおり、建設が必要な道路だってあるし、道路の維持費だってかなりかかるのは事実だが、暫定税率を廃止したら本当に作れなくなるのか?道路の維持ができなくなるのか?
 もしそうなら、「道路財源一般化」なんて論議、出てこないよな?一般化に対する与党の答弁は「余った分は用途を一般化してもよい」だったよな?(記憶だけで書いてるから信憑性は各自で判断してくれ)足りないのに「余った分」なんて話が出てくるわけないよな?
 民主党の「道路財源一般化」には、僕はあまり賛成ではない。元々車を使う人間が恩恵を得る道路のために使うために払った税金の使い道を簡単に変えられてたまるかってんだ。道路財源一般化する前に余分に取っている税金を無くすのが筋だろ?
 だから、民主が「ガソリン税暫定税率廃止」を唱えるのは、僕からすれば当たり前の話なのだよ。暫定税率廃止なしの道路財源一般化なんか、日本のドライバーなめるのもいい加減にしろといいたい。
 僕の案はこれ。自動車重量税自動車取得税ガソリン税の3つは廃止。代わりに環境税の名目でガソリンなどの燃料に今より高めの税金を掛ける。日本で自動車の販売が低迷しているのは維持費がかかりすぎるから。道路財源の税金を廃止してもっと日本で自動車を売らねば。自動車産業は今でも、そしてこれからも日本の基幹産業だ。自動車関連の高度な技術を持った下請け会社もたくさんある。
 日本の自動車産業は、このままだとトヨタの独占が進み、衰退する。はっきり言う。今のままでは日本の自動車メーカーは、アメリカで車が売れなければトヨタと軽自動車メーカー以外は生き残れない(そしてそのアメリカが今ヤバイ)。日本車がどんどん肥大化しているのがその証拠だ。アメリカ受けする車作りをするから、どうしてもでかくなる。でかくなりすぎた車は日本では売れないのだ。シビックやアコードを見ればそれは明らかだ(なんだかホンダ車ばっかりだね〜^^;日産には昔の名前の車はスカイラインとマーチくらいしか残ってないからね〜^^;)。トヨタの独占になれば、ますます車の画一化が進み、車はさらに売れなくなる。結果、地方の失業者がさらに増えることになりかねない。自動車産業が養っている下請け業者はものすごい数なのだ。
 車が売れるようになったら、温室効果ガスが増えて温暖化が進むじゃないかという反論もあるだろう。じゃあ、問おう。今の日本の地方で車以外の手軽な移動手段があるか?人口が少ないから公共交通は採算が取れない今の地方に車以外の移動手段などない。郊外型大型ショッピングセンター以外の商店が採算が取れずにどんどん潰れていく今の地方に、車以外の移動手段などない。
 じゃあどうするのか。逆説的だが、僕は、車が原因の温室効果ガスを減らせるのは車メーカーしかないと思っている。日本でもっと排気量2000cc程度の小型車が売れればいいのだ(日本で売れ筋のいわゆるスモールカーでは儲けが少ない)。自動車メーカーの懐が暖まれば、しかも主な市場が日本となれば、日本で売るために日本専用車を作るようになる。日本専用車は渋滞等も考慮しなければならないから、ハイブリッドやコモンレールディーゼルなどのハイテク低燃費車、もしくは燃料電池など次世代動力機関搭載車ということになる。そんなに大きな車を作る必要がないから、重量が軽くなり燃費も向上する。新技術を開発するには多額の投資が必要だが日本で車が売れていれば、投資も怖くない。つまりは技術開発の促進に繋がり、結果として温室効果ガスの減少に繋がるんじゃないの?ってこと。
(まあ「風が吹けば桶屋が儲かる」に近い論理ですが。でも経団連や与党なんかの「大企業の業績がよければ、日本全体が豊かになる」も似たような論拠だと思うよ。いくら儲けても従業員や社会に還元してくれなきゃ、社会は豊かになんかならないってば。)
 今みたいに日本で車が売れないと、メーカーは中国や東南アジアなど新興市場にばかり目がいくようになる。中国や東南アジアは日本に比べれば環境への意識は低い(だって生きるのが精一杯で地球なんかに構ってられない人の数が日本とは比べものにならないんだから)。つまり、高級なだけで環境によくない大排気量車や、コスト重視で環境への配慮が足らない激安車の開発にしのぎを削らざるを得なくなる。結果、温室効果ガスは増える一方となる。

 返す返すも腹が立つのは霞ヶ関の無能かつ欲深な役人共と永田町の無能かつ欲深な政治家共だ。道路財源で道路を無計画にがしがし造って渋滞を増やした張本人共が、鉄道には新幹線建設以外ほとんどアクションというアクションを起こしてこなかったクセに、いざとなったら自動車を悪者扱い(例:首相のガソリン税を下げたら温室効果ガスが増える発言)か。ふざけるのもほどがある。

 あ、ちなみに、政府や与党を攻撃してるけど、共産党など左派政党の「大企業から税金搾り取れ」論理も嫌いです。
 試しに搾り取ってみ?その大企業はその自治体や国から逃げてくよ。大企業が逃げれば下請けも逃げる or 廃業に追い込まれる等々。自治体は一時的には潤うかも知れんが長期的にはかなりのマイナスっていうか衰退の一途を辿ると思われる。ちょっと考えればわかりそうなもんだが。